三味線
東京都伝統工芸士で琴・三弦店を営む三味線職人・髙𣘺定裕さんの、
小学生を対象にした「 三味線体験教室 」が 駒場☆代沢 K'sTerrace(ケイズテラス)で昨日行われました。
三味線という楽器が紹介された後、美術品のように綺麗な楽器が完成するまでの工程映像を見ながら髙𣘺さんが解説をしました。
子供たちからは質問が飛び交い、三味線に惹きつけられていく様子が手に取るようにわかりました。
三味線をたしなむ髙𣘺さんの好きな曲・
粋な曲・歌舞伎で馴染みの曲を一部分演奏。
バラエティーに富んだ曲調に、魅了されました。
その後は、三味線演奏体験です。
1の糸・2の糸・3の糸と順番に、弦をバチで数回はじきます。髙𣘺さんの教え方が丁寧で分かりやすいので、3本同時にも弾けました。
皆ののみ込みがはやく、音が簡単に出ているように聞こえました。
おしまいは全員が中央のテーブルに集まって、ペンダント作り。
三味線の棹(さお)の最高級材・インド原産の「紅木(こうき)」はとても硬く、加工には技術が必要です。
ペンダント用に穴をあけて作られた紅木(画像左)を磨いて(画像右)、三角カンを付け紐を通せば完成。
一人一人が好きな形のペンダントトップを選び、作業が開始されました。
水・椿油・象牙・サンドペーパー・
指先などを使い、
髙𣘺さんの優しい眼差しの指導の
下で皆が一心に磨きます。
世界に一つだけの最高級のペンダントを手にした参加者達は、
弾けんばかりの笑顔でした。
それと同時に、あの三味線を磨く大変さがよく分かりました。
髙𣘺定裕さんは、胴作りを除く全ての工程を一人で行える数少ない三味線職人。
伝統工芸展や三味線ワークショップ活動等を通じて、三味線の普及・振興に取り組んでいます。
口数少なく温厚で三味線愛溢れる姿には、頭が下がる思いです。
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今月上旬に発表された第65回グラミー賞では、日本の伝統楽器・琴や三味線等と世界の音楽が融合した
「SAKURA 」が日本人初の最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞を受賞しました。
雲一つない晴天の日に行われた、昨日の「 三味線体験教室 」。
多様性の時代にいる子供たちと伝統和楽器・三味線の未来が、大きく広がっていくのを思い描いています。
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